ごまちゃんの世界史ノート

私の目的はたった一つ。「日中戦争の阻止」である。故にこのブログを立ち上げた理由も私の行動も、全てここに帰結する。現在の強引な憲法改正論。考えてみてほしい。今すぐやることではない。コロナパニックなどで疲弊した経済、市民生活をどのように回復させるかが急務なのに、なぜ軍事費を過去最大にして、福祉を最小にしているのか。騙されていては全てを失う。故にまずは知ってほしい。

20160808 ごまちゃんの大冒険

20160808 ごまちゃんの大冒険

 

この短編小説は2016年の夏にガラケーで書いたものです。
ちなみに、これを書いた翌年に投稿文を送る際ペンネームが必要になり、思い出して私のペンネームを「ごまちゃん」にしました(^_^)

後半が500円の有料記事となります。もしよろしければ・・

 

 

 


ーアーミタイツ人工地震部隊ー

 

禿げタコ・網タイツ「よし、すべての準備は完了した。緊急地震速報開始!続いて海底核爆弾を起爆しろ!!」

 

工作員A「緊急地震速報開始!!」

 

 

ー同時刻、東京湾

 

ごまちゃん「きゅい~(ひま・・・)、 アカエイちゃんは産卵で忙しいし、トラフグちゃんも旅行中だし・・・ ん?何だろうあのすっごく長いコード」

 

くいっ、 ばふっ!

「お、おっもしろ~い(・∀・)、ずっと向こうまで波みたいに伝わる!」

 

くいっ、 ばふっ、 くいっ、 ばふっ!

 

「キュッ、キュキュッ♪ キュッキュキュ~♪ キュッキュキュ~♪ キュッキュキュ~♪ キュッ Σブチィッ!」

キュッ? (・∀・;)

ぴゅ~!!

 


ーアーミタイツ周囲ー

 

工作員B「海底核爆弾起爆!! ・・・? 起爆っ!!」

 

禿げタコ・網タイツ「どうした?早くしろ! もう緊急地震速報は流れているんだぞ!!」

 

工作員B「何度押しても起爆しません!!」

 

工作員C「起爆用ケーブルに通電されません!起爆不可能!!」

 

禿げタコ・網タイツ「なんだと! 誰がいったい? ち、ちっきしょ~~~~!!!!」

 


さて、ひまを持て余していたごまちゃん。たまたま聞いた漁師さんたちの会話から、ハタハタという魚がとても美味しいことが分かり、いてもたってもいられなくなりました。イルカさんなどから話を聞いて、どうやら東京湾を出て左に陸を見ながらずっと泳ぎ続けると「秋田」に着き、そこでハタハタが食べられると分かりました。かなり遠いのに・・・
「ふとした行動が人生を決定付けることがある。」
さてさて、この旅がごまちゃんにとってどのようなものになるのでしょうか?

 

 

 

犬吠崎のごまちゃん

 

疲れた~ (××;)
お弁当食べよ 


ゴソゴソ・・・
えっと、ハマグリとサザエっと、


あれ?大きいやつない (. .;)
落とした?
楽しみにしてたのに(T_T)

 

コリコリ・・・
コリコリコリコリコリコリコリコリコリコリ・・・
おっいし~(^∀^)

 

 

 

あ、あのコードは・・・ (・・;)

 

うわ~、海の底、見えないや (・・;)
下は真っ暗・・・


うん? 何だろうあの細い柱?
行ってみようっと♪

 

1・・・6本もある。
みんなくるくる回りながら降りてってる。
底なんて見えないや(・・;)
上はっと、

 

・・・大きな船・・・
あそこから伸びてきてるんだ
ちょっと触ってみよう・・・ ('∀' )

 

Σ( ̄□ ̄;)
柱の中にあの長いコードが、

 

・・・ (・・;)
逃げます!  ピュ~!!

 

 

 

じぇじぇ!

 

あの日を境に全てが消えてしまった・・・
未来の夢、笑い声、わがまま、・・・
お姉ちゃん、 とうちゃん・・・


お姉ちゃんはこの浜で見つかった。
とうちゃんはまだ・・・
でも分かる。
きっとこの海だ。

 

皆がいなくなっても頑張って耐えてきた。 
何のため?


痛みが心から溢れて零れている。
限界などとうの昔に越えている。
何時まで耐えればいいの?
お姉ちゃんも父ちゃんもいないこの世界で・・・

 

安易な決断ではない
最良な選択
今日、父ちゃんとお姉ちゃんのところに行く。
楽になろう・・


ちゃぷん、じゃぶ、 じゃぶ、

 

 

ばしゃん!
でっかいサザエゲット~ (≧ω≦)
やった~ (≧ω≦)


ん? こんな夜中に女の子が・・・
キュイッ!(こんにちは)


・・・(^∀^;)  顔色悪いな~
さては御飯たべてないな~


(・∀・)/ キュイッ(サザエど~ぞ!)
足りないかな?
よし、ザブンっ!

 

・・・今の何?
アザラシ?
これってアワビ・・・

 

ザバッ!
キュイッ!

 

え? ホタテにウニに、ムール貝まで・・・


(・∀・)/ キュイッ!


え? 一緒に食べようって?

 

キュキュ、キュッキュ~
コリコリコリコリ

 

どこから来たの?

 

(・∀・)/ キュイッ!

 

・・・むこう?かな
きみ、やさしいね・・・

 

(・∀・)/ キュイッ!

 

 

ん? 海の上に光が・・・
ネコ・・・?
え? 父ちゃん、お姉ちゃん


・・・ずっとそばにいてくれたんだ。
一人ぼっちじゃなかったんだ。

 

 

しまったなぁ~ (; ;)
一番大きなサザエあげちゃった・・・


なんか考えこんでるな~ 

(・∀・!)
今のうちに大きい方と交換・・・
(;・∀・)そ~

 

ごまちゃん!


Σ(・・;)ビクッ

キ、キュイ('∀';)

 

明日もここにいる?

 

キュイキュイ

 

渡したいものがあるから、明日の朝ね!

 

キ、キュイッ

 

ザバッ、ザバッ・・・

 

('∀';)お、怒られるかと思った~

 

 

 

ドーブラエ ウートラ☀

 

くう~、くう~、(_ _)zzz

 

・・・きて、
起きてよ!

 

ムニャ・・・
(-∀-)くう~

 

こいつ~・・・!

 

ムニャ、
キュャァ~(´Д`)
Σ(・□-;)
誰、この海女さん?
え?昨日のお姉さん・・・?

 

おはよ! ごまちゃん!
はいこれっ!
ドサッ=3
 
(●∀●;)・・・
何これ?
こんなに大きいサザエもアワビも見たことない・・・
しかもこんなにいっぱい・・・

('∀' )キュッ?

 

全部プレゼント!
昨日ご馳走になったから。
さ、食べよ!

 

パリパリ、コリコリコリコリコリコリ、
(T_T)お、おいしい・・・

 

ごまちゃん、ウニちょっともらっていい?

 

キュイ

 

ありがと
おにぎり食べる?

 

キュキュイ!

 

食べないか。

昨日ね、家に帰ってからすごくいいことあったんだ。今は内緒だけど・・・

 

コリコリコリコリコリコリコリコリコリ・・・ ( ・.・)

 

・・・ごまちゃん、ここにずっといる?

 

キュキュイ

 

そっか~ (T T)


また会える?

 

キュイ!

 

ありがとっ

 

モグモグ、ゴクッ
(´∀`)ぴゃ~
ゴソゴソ・・・
( ̄∀ ̄ゞ ぴゃっ

 

Σ(・・;)え? もう行っちゃうの?
ちょっといい?

カシャッ
記念写真!
と、ぎゅ~っ!

 

キュ~・・・(く、苦しい・・・)

 

へへっ、 またね!

 

キュイッ(・∀・)/

 

 

 

く、くじらさん・・・ (・・;)

 

やさしいお姉さん!
お弁当もたくさん!!
キュッキュッキュキュ~!!!
さて、いっくぞ~!
ハタハタ (^o^)

 

ん? またあの細い柱・・・ (・・;)
え?
ひぃ、ふぅ、み、 今度は20本以上・・・
あれ? 向こうにも(・・;)
は、はやくここから抜けよう・・・

 

 

 

・・・
ここまでくれば、大丈夫だよね・・・
見つからなくてよかった~・・・


さーて、先急ご!
ん? 海底が動いている?
うわ~、でっかいくじらさんだ~(・∀・;)
真っ黒であのときの船より大きいかも・・・

 

え・・・? そっちは・・・
あの柱の方だ。
このまま行ったらぶつかっちゃう。怒られちゃう・・・
教えてあげないと!

 

キュキュキュキュキュ~~
は、速い!
ゆっくりしているみたいですっごく速い!
な、なんとか教えてあげないと、

 

も、もうちょっと・・・ く、くじらさん!
ぱんぱん Σ(・・;)
くじらさん、石みたいに硬い・・・
うわ、大きな模様
Pocc・・・って?


あ、行っちゃった・・・ (・・;)

 

 

 

 

バキバキバキバキッ


(・・;)・・・

に、逃げます!
ピュ~!!!

 

 

 

うわ~!!

 

ぷはぁ~っ・・・ Σ(・∀・;)
うわ~、満天の星空!
そっか~、朝からだから丸一日泳いでたんだ。
そろそろお腹もすいたし、岸に上がってお弁当食べて寝~よお~っと

 

あ~れ~、なにかヒレみたいのがこっちに来るぞ~
くじらさんかな?
ちゃぷんっ
(・∀・ ) コンバンワ~

 

(・∀・;)


サ・・メ・・・
・・・・・

 

キュキュキュキュキュ~
キュキュキュキュキュ~

ガブッ
ぴぎゃ~!

 

 

 

ハァ、ハァッ

 

キュキュキュキュキュ~
た、助けて~(;T∀T)


も、もうだめ・・・

 

な、なに?
あの光・・・


イ、イルカさん・・・?

 

ドン、ドドンッ
ギョェ~、

 

あ、あれ?
サメが見あたらナイ・・・
い、今のうちに逃げないと・・・

 

あれ?
いまのやっぱりイルカさん・・・?
でも・・・頭がボンヤリ光ってた?

 

 

 

あれ・・・

 

ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・
(. .;)よ、よかった・・・
足の皮をかじられただけ・・・
な、なにか・・・ た・・べな・・いと

 

な、ない・・・
お弁当、みんなお・・とし・・ちゃっ・・・た

 

この辺の食べ物、どこにあるかなんて・・・わかんない・・・や・・・
目がかすんできちゃった・・・
ハタハタ食べたかったなぁ~

 

あれ~?
夜なのにボンヤリ光が近づいてきたなぁ~


お迎えかぁ~
ハタハタ食べたかった・・・

 

 

ん? ネコちゃん?
こっちって?
お迎えって、ネコちゃんなんだ・・・

 

こっちって?
わかったよ~

 

 

 

ネコちゃん?

 

そっちに行くね~
あのネコちゃん、ぼんやり光ってる・・・

 

ん? 色ついてるのかな?
目がかすんでみえないや・・・

 

ん?
この下って?
海の底にあるの?
変な天国・・・

 

ちゃぷんっ
(・∀・)・・・
ホタテ・・・、アワビ・・・、サザエ・・・
こんなに沢山・・・


キュイ~´`(≧ω≦)´`

 

パクっ、コリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリ
パクパクっ、コリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリ
パクパクっパクっ、コリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリコリ

 

い、生き返った~(≧ω≦)
あ、あのネコちゃんにお礼しないと!

 

ザバッっ!!
あっりがと~、これ・・・
あれ?
ネコちゃん・・・ (・・?)

 

 

 

竜飛崎到着(´∀`)

 

ふ~っ
なんとか津軽海峡に到着っ (´∀`)
今日の宿はあの岬にしよう

 

あれ? (・・ )
あの先っちょに立っているの、アザラシ?
大きいけど、老けてるな~(・・;)

 


こんにちは~(・∀・)/

 

・・・

 

(・∀・;)/

 

・・・


・・ん?

おお、フツか、大きいなったなぁ~

 

・・・「フツ」じゃないです。
あの~?

 


 
すぴぴぴぴ~zzz

 

(・・;)

 

 

お? 

フツか、
また武術を習いにきおったのか?

 

「フツ」じゃないです・・・

 

 

おお~そうかそうか

 

あの~!

 

 

・・・


すぴぴぴぴ~zzz

 

(・∀・;)

 

 

 

長老!

 

(・・;)・・・

 

あ、またここにいらした。
長老、そろそろ日も落ちますのでご帰宅を・・・
んっ?
見かけない顔だな。

 

こんにちは(・∀・)/
旅の途中です。

 

そうか、でも今日はもう日も暮れる。
このあたりで休んでいくといいだろう。
食べ物ならあの岩場の周囲に集めてある。
いくつかもっていきなさい。

 

ありがとうございます(_ _)
あの、こちらのかたは?

 

おお、こちらの大老な。
前族長であり、剣豪のニコ様だ。
昔は他の若い部族長達にも武術を指南されてたんだがな・・・

 

 

・・・ん? もう朝か?

 

違いますよ。
もう日が暮れますよ。

 

おお、そうじゃったか?
ん? みかけん顔じゃな?

 

こ、こんにちは(・∀・;)

 

ん~? その足ヒレ、サメにやられたな。
ほうほうの体で逃げてきたってわけか。
そのようでは部族は守れんぞ。

 

(・・;)・・・ あ、あの?

 

 

・・・
すぴぴぴぴ~zzz

 

長老!

 

 

 

ご飯

 

行っちゃった(・・ )
ぐ~、
お腹へった~ (>。<) 


そういえばご飯ってあの岩の辺りって言ってたっけ。
ちょっともらっておこう。

 

ちゃぷんっ、
(・・;)・・・
すごく綺麗
清掃されているし、昆布もこんなに厚くて色鮮やか

 

そうか、ちゃんと手入れしているんだ。
採るだけじゃなく、ちゃんと育つように・・・

 

ちょっと貰っていきます(-人-)

 

 

 

僕って・・・?

 

ん~よく寝た (´∀`)
さて行きますか~
っと、挨拶しておかないと・・・


あ、同じとこにいるし、 (^∇^;)

 

おはようございます。
そろそろ出発します。
ご飯ご馳走になりました。
ありがとうございました m(_  _)m

 

・・・どこから来たのかな?

 

(・∀・)東京湾です。

 

 

ご両親は?

 

(・∀・;)・・・
漁師さんたちにお魚もらって育ちました・・・

 

 

これだけは覚えておきなさい。
もし、「武」が必要なときはここに立ち寄ることを。

 

(・∀・?
あ、ありがとうございます

 

おはよう、もう行くのかな?

 

あ、おはようございます。
ご飯ありがとうございました m(_  _)m

 

気をつけてな。

 

・・・

 

 

ではさようなら~っ

 

 

 

 

彼のあの背中の模様、もしやとは思ったのですが・・・

 

なんという因果かのう・・・

 

 

 

(・∀・ ) ハタハタまでもうちょっとっ!

 

 

 

死の世界

 

よーし、ここから一気に南下だ!
ハタハタ~っ

 

・・・ クンクン、
なんか臭いな~(・・;)


うわ~っ、 貝もウニも殻だらけ・・・
昆布すらない・・・


水も濁って臭い~ (××;)

 

あれ~海底でみんな昼寝してるぞ~ (・・;)
溺れちゃうぞ・・・
起してあげよう
しかし臭い・・・ (××;)

 

うっ、 凄い臭い!
お、起さない・・・と・・・

 


み、みんな死んでる・・・

 

 

 

(T_T)

 

ザバッっ!
ハァ、ハァ・・・


この辺まで来るともう臭くない・・・

 

あれはなんなんだ?
このあたりの海の荒れようは・・・


疲れたから海岸で休んで行こう・・・

 

ん? あれは・・・

 


あ、赤ちゃん(・・;)
こんなに痩せ細って・・・
ま、まだ生きてる!

 

お、お腹へ・・・た・・

 

ちょっと待ってて、
いま何かとってくるから!


まさか、あの死んでたアザラシの子供なんじゃ・・・

 

 

 

ザバァッ、


バシャバシャバシャッ、
ほ、ほら採ってきたよ!


ほ、ほら・・・
 

 


・・・ (T_T)

 

 

 

お墓

 

バサ、バサ、・・・
お供えも・・・の・・・  (T_T)

 

なんでこんな小さな子のお墓を作らなければならないの?
ゴメンね・・・もう少し早く来てれば助けられられたのに・・・

 

 

ん? ここに並んでいるの・・・


全部お墓?

 

 

 

秘められし物

 

かなり泳いだな・・・
2日間食べてないや・・・
眠れない・・・


泳いでいるしかない・・・

 

 

ん?


この辺りはあのおじいさんのところみたい・・・


綺麗に手入れされていて、色鮮やか・・・
心が癒される・・・

 

Σ(・・;) 血の臭い!
あ、あそこに、
だ、大丈夫ですか!

 

姫を・・・姫を護ってくれ・・・

 

凄い怪我ですよ!
早く手当てしないと!

 

姫を頼む! 私は衛兵、
必要なのは姫を御守りすること!
たのむ!

 

こっちですね?
なんなんだ?
なんなんだ!!

 

 

 

 

やっと捕まえたぞ。
エイス様への慰み者よ!

 

ひ、姫~!

 

やめてください!
放してっ! はなして~っ!

 

キィッヒヒヒヒ・・・
言いなりに奴隷となれば生かしてもらえるぞ。
くふふふふ・・・ヒィッヒッヒッ!

 

放せっ!

 

な、し、親衛隊か?
ん~? なんだこのチビは?

 

放せと言っている!

 

おい!
このチビ、俺たち3人相手にかかってくるってよ。
ククククッ、 ぶぁっはっはっ!

 

何度も言わせるな、放せっ!

 

クックックッ・・・ ならば死にやがれ!
バキィ、どごぅっ! ばしぃっ!
オラオラオルァ~ッ

 

く、ふ・・・
何故に悲しまなければならないんだ?
何故、人の笑顔を奪うんだ?


( \ / )

 

 

お、親分・・・
こいつ、なんか様子が変ですぜ・・・

 

何してんだ、ちっ、役立たずが!
替われ、こんなチビ一人しめられんとは。
・・・・・なんだこの気迫、対峙してるだけで胃が痙攣してくる・・・

 

 

 

 

( \ / )

 

 

う、くくっ・・ い、一撃でしとめてやる
う、うるぁ~!

 

シュン、ゴキィ!

 

な、何が起きたんだ?
肩が抜けた・・・ 恐怖で動けん・・・

 

( \ / )

 

 

お、親分、撤収の合図です。

 

くくくっ・・・、 キ、キサマの面、忘れんぞ!
撤退だ。

 

 

 

助かった? あ、お礼を言わなきゃ・・・


ありがとうございました  m(_  _)m
お怪我は大丈夫ですか?


あの・・・、もし・・・

 

 

ドサッ=3

 

あの、もし? もしっ?

 

 

 

男鹿半島

 

おぼ・ておきなさい・・・
お・えの父の名・・・は・・・フ・・・

 

なんだろう? 温かな声・・・
・・・ん? ここは?

 

よかった (^_^ )
気づかれたんですね。
3日間も寝ていたんですよ。

 

(わ~、かわいい子・・・ ここはどの辺りなのかな?)
すみません、ここはどの辺ですか?

 

え?ここ? ここは男鹿半島の先端ですよ。

 

え? 男鹿半島ってどこだろう?

 

え~と、秋田県の西岸に位置するのかな?

 

え? 秋田(・∀・)
い・・・いやった~!
着いた~!

 

 

 

イーナ姫

 

この前はありがとう。
私はイーナ、この部族の長の娘です。
あなたのお名前は?

 

僕、皆からごまちゃんって呼ばれてる(・∀・)/

 

(あんなに強いのに可愛い名前・・・(^.^;))
この前は本当にありがとう、
もうダメかと思ってたから・・・

 

・・・( ・・)?

 

・・・もしかして覚えてない?

 

うん・・・、ヘトヘトだったから・・・
Σズキッ、
うっ! 体中が痛い・・・

 

しばらくここで静養なさってください
恩返しもしたいですから。

 

(何かしたっけ(・・?))

 

あと、これ、先ほど獲ってきたハタハタです。
美味しいですよ。

 

え? ハタハタ ('∀';)
食べてもいいんですか?

 

どうぞ、まだまだたくさんありますから。
この辺りの海は非常に豊かなんです。

 

では頂きます。
パクっ・・・

ほ、ほっぺ落ちそ~(≧▼≦)

 

クスクス

(あんなに強いから無頼漢かと思ってたけど、かわいいんだ・・・) 

 

 

 

ちいさな希望

 

ニコ殿の伝令イルカか?
して返答はどうであった?
・・・ やはりそうか・・・

 

アシナ様、やはり彼が・・・

 

うむ、フツ殿の息子のようじゃ・・・

 

やはりですか。

でなければあの3人衆を追い返すことなどできないでしょう・・・
しかし・・・、 若すぎる。

 

・・・衛兵の回復はどうじゃ?

 

あまり芳しくはありません。
今回の衝突は明らかに目的はイーナ姫の略奪でした。
我々が戦っていたのは陽動部隊にしか過ぎません。
我々の部隊がいなくなった隙にあの3人衆に襲わせて、
姫を生け捕りにするつもりだったのでしょう。

 

アマンよ、次は何時だと考える。

 

3人衆の総大将はかなりの負傷をしたと聞いております。
軍を立て直すにも兵糧を集めるにも時間がかかるでしょう。
次はたぶん来年かと・・・

 

・・・あと一年か・・・

 

次は大軍でこの谷を襲うでしょう。
我々でいかほど持ちこたえることが出来るか・・・
・・・アシナ様は私に親衛隊長をお任せになる際、
希望はある、フツ殿の血筋は絶えてはおらぬ、
それまでなんとか持ちこたえてくれとおっしゃいました。
しかし、その一縷の希望があのような幼子だったとは・・・

 

・・・最後の希望・・・か・・・

 

 

 

 

へっへ~っ (^ ^)
また僕の勝ち~!

 

ごまちゃんズルい、出てくるザリガニ知ってるんでしょ!

 

さ~ど~でしょ~
ハマグリも~らい (^ ^)

 

も~っ!

 

 

 

テルネイ族

 

姫はどうしている?

は、ゴマ殿と出掛けて行かれました。

今日もか・・・

 

 

 

うわ~(・▽・ )
海に落ちる夕焼けってきれい~!

 

凄いでしょ!!

 


・・・
ねぇ・・・
もう少ししたら帰っちゃうの?

 

・・・いつかね・・・
・・・でも、なにかやらなければならないんじゃないかな?
だれも話してくれないけど。

 

・・・ごまちゃん、
もう少しここにいていい?

 

じゃあ、夕日が落ちるまで

 

 

ザザン・・・

 

 

 

ん? あれは?

 

ごまちゃん?

 

イルカ? いや、子供だ!

 

 


どうしたんだ?

 

ボクハイルカノトーポ、
テルネイゾクノオウジヲ ココニハコブヨウニ イワレタ、
テルネイゾクハ ゼンメツ

 

凄い熱だ、早く運ばないと!

 

 

 

・・・ボクラノ オトモダチノ サイゴノヒトリ、タスケテ・・・

 

 

 

アムル王子

 

容態はどうだ?

 

熱は下がりましたが、うなされています。

 

そうか、イーナよ、そばについていてあげなさい。

 

・・・わかりました・・・

 

して、ゴマよ。
そのイルカは本当にそう申したのだな?

 

はい、全滅と・・・

 

彼の父は知っている。
彼の若い頃の面影がある。
たぶんテルネイ族の王子であろう。

 

出来る範囲でいいです、
何が起きているのか教えてもらえませんか?

 

・・・
数年前にサーハル族の族長が死に、その部族は壊滅してしまったのだ。
それまでは宗谷の海はサーハル族が、津軽の海はニコ殿の部族が
いてくれたおかげで、外部からの侵略が無く、日本海は皆で耕し、
整備して平和に暮らしてこれたんじゃ。
その均衡が破れ、なだれ込んできたのがエイス率いる大部族じゃ。
彼らは耕し、作り、協力し合うことはしない。
その強大な武力を持って破壊し、殲滅し、奪う。
恐怖が支配方法なのじゃ。

 

勝てないのですか?

 

・・・彼らは遥か北東の海から来た戦闘部族、
われらよりもはるかに体も大きく、武器も強力じゃ・・・
 
僕もこの争いになにか関係しているのですね?

 

・・・
話せることは以上じゃ。
次の間に食事が用意してある。
食べ、ゆっくりと休まれよ。

 

 

 

決意

 

ごまちゃん、はやく、こっちだよ~!!

 

アムルちゃん、やっと元気になったね。
ごまちゃんに懐いてるし・・・

 

・・・

 

ねえごまちゃん、
本当のことっていつ伝えたらいいのかな?

 

・・・イーナちゃん、
僕は暫くここを離れるよ。

 

え・・・?

 

ニコおじいさんのところで戦い方を学んでこようと思うんだ。

 

そっか、
・・・
ねぇごまちゃん、
もしも、もしもだよ。
ごまちゃんのお嫁さんにしてって言ったら、どうする?

 

お嫁さんにする! 絶対に!!

 

じゃあ約束っ!

 

約束!

 

・・・また、必ず逢えるよね?

 

絶対に迎えに来る、絶対に!

 

 

 

前夜

 

ボクもごまちゃんと行く!

 

アムルちゃん、ごまちゃんは遊びに行くんじゃないんだよ、
暫くしたら帰ってくるし。

 

行く!

 

イーナよ、もういいではないか。
しかしアムルや、お前はどうやって海を渡るのだ?
かなり遠いのだぞ。

 

トーポがいるもん!

 

あ!(・・;)

 

 

イーナ、この子も向こうにいたほうがいいのではないか?

 

・・・

 

ゴマよ、貴公の決断をうれしく思う。
見ての通り、ワシは病気で動けぬ身じゃ。
軍の全てはアマン親衛隊長に一任するという体たらく。
・・・ゴマよ、
お前にはたぶんお前が思っている以上の期待がかかっているということを
忘れないでいてくれ。
・・・そして何があろうと一時的な感情で動かないでくれ。

 

明日発ちます。

 

 

 

departure

 

はい、アムルちゃん、昨日徹夜で作った人形!
暫く会えないからお姉ちゃんの代わり。

 

イーナお姉ちゃんも来ればいいのに。

 

トーポ君に3人は乗れないでしょ。

 

では行ってまいります。

 

ごまさん、お気をつけて・・・

 

姫もお体を大切に。

 

道中、奴らと遭遇したときはなんとしても逃げ切ることだ。

 

アマンさんも見送りありがとうございます。
来年、必ず戻ってきますので。
では!

 

お姉ちゃん、またね~

 

 

姫、来年また会えますよ。

 

(頑張って、ごまちゃん)

 

 

 

(・◇・;)

 

凄いですね、まだ音をあげないとは。

 

うむ、もう十分に基礎体力はついたのだがな。
それよりも、食事を持ってきてくれぬか。

 

え? 先ほど鮭を8匹こちらに持たせておきましたが?

 

・・・うむ、
あやつが自分の分だと勘違いして全部食ってしまったのじゃ。

 

(・◇・;) 8匹全部・・・
もしかしたらあの7メートルの試練の岩を飛び越えたりして・・・

 

それは無理じゃ。あれはイルカでも不可能な代物。
不可能を前にどれくらい挑み続けられるかと、
それによる基礎体力の強化が目的じゃ。

 

ニコ様も挑まれたのですね?


 
この試練に耐えた者しか剣を教えてはならぬという掟。
しかしよく続くものじゃ。

 

 

・・・食事をおもち・・・

 

ズザザザ、バシュッ、、 ザッパーン!

( ̄◇ ̄;) (・◇・;)

 

ズザザザ、バシュッ、、 ザッパーン!

( ̄◇ ̄;) (・◇・;)

 

ズザザザ、バシュッ、、 ザッパーン!

( ̄◇ ̄;) (・◇・;)

 

ズザザザ、バシュッ、、 ザッパーン!

( ̄◇ ̄;) (・◇・;)

 

 

 

サメ

 

よ~し、この辺りでよかろう。
ゴマよ、体さばきの最後の訓練じゃ。
回り込み、内臓に一撃を加える。
練習台はあれじゃ。

 

さ、サメ・・・

 

 

 

ウォルフ

 

(くっそー、囲まれたか。俺だけなら振り切ることが出来るのに。
いくらイルカとはいえ、身重の母親とまだ小さい弟では無理だ・・・
どう切り抜ける?)

 

ウォルフ兄ちゃん怖いよ~。

 

そばを離れるなよ!

 

ウォルフ、無理するんじゃないよ。

 

うっせーな、かあさんは黙っててくれ!
ぜってー、切り抜けてやる!
(しかし何でまたこの時期にこんなでっけえサメがうようよしてるんだ?
・・・また増えてとうとう10匹を越えやがった。
たぶん日本海から流れてくる潮だろうな・・・
俺でもたまに血なまぐささや腐乱臭を感じるからな。)

 

誰か助けて~!

 

んなこと言ってないでお前はそばにいろ!

 

あ、かあさん、危ない!
ドン=3

 

き、キー助、逃げろ~!
(く、喰われるっ!)

 

ズドン、
ギョエ~

 

シャシャシャシャ、
ズドン、ズドン、ズドドン、
ギ、ギョエ~

 

(・・;)

 

ふぅ、間に合った。

 

(でかいアザラシだな・・・ いや、見覚えがあるぞ!
たしかトーポの友達のアムルと一緒に遊んでた?)
アリガトウ、タスカッタ。
キミ、トーポノトモダチノ?

 

ゴマだよ!
危なかったね、もう大丈夫!
あ、こらこら、

 

コンド、カナラズ コノカリカエス
ナニカコマッタラ ヨンデクレ。
オレハウォルフ、スピードジャ ダレニモマケナイ。

 

(≧▼≦)/|(≧▼≦)  キャッキャ、キャッキャ、

 

・・・キイテル?

 

 

 

しかし、よくぞここまで我が父のシゴキに耐えられましたね。

 

ありがとうございます。
明日朝に出発します。
族長さんにもニコさんにも大変お世話になりました。

 

ゴマよ、食事の後にお前に渡すものがある。

 

 

ダダダダダ、

食事中失礼します、
ただいま重体の兵が到着し、族長に急報とのこと、
いかがいたしましょう?

 

穏やかではないな、すぐに通せ。
・・・ひどい怪我ではないか・・・

 

私はアシナ隊特務隊長イーゴリ・・・
急報にて失礼いたします・・・
・・・
2日前、エイス率いる・・・500の大軍が男鹿を急襲・・・
やむなくアマン親衛隊長は降伏・・・
アシナ様とイーナ姫は自害をご決断・・・なさるも・・・
死ねば一族を皆殺しにする・・・と脅され・・・
死ぬこともままならず・・・
現在幽閉中・・・
3日後の満月の夜・・・
エイスとイーナ姫の・・・挙式が行われることが決定・・・
隠れ通路より侵入し、アシナ様より・・・伝言・・・
近日中に竜飛にも500・・・を越える大軍が押し寄せる・・・
備えされたし・・・
不甲斐ない結果ですまないと・・・
あと・・・ゴマ殿はいずこに・・・

 

目の前におるぞ。

 

すみませぬ・・・
もはや目も見えぬゆえ・・・
・・・
アシナ様からの言づてです・・・
姫は・・・もはや心を閉ざした・・・
もはやお前が知っている・・・姫は・・・いない・・・
お前が背負うことになろう・・・
十字架は私のものよりも・・・はるかに・・・重い・・・
お前が生きていれば・・・再興もなろう・・・
忍従いたせ・・・と・・・

 

それで全てか?

 

はい・・・、

 

よくぞ知らせてくれた、礼を言うぞ。

 

あり・・・がとうございます・・・
これにて失礼・・・いたしま・・・す・・・
ゴトッ

 

お亡くなりです・・・

 

ゴマよ、渡すものがある。

 

 

 

 

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