20201109 「デレク・リースの声」
「デレク・リースの声」
アメリカのドラマ、ターミネーター・サラコナークロニクルズでのひとコマ。
核戦争後のスカイネットと戦う抵抗軍兵「デレク・リース」は指導者ジョン・コナーの命を守るためジョンの学生時代にタイムスリップする。そこで任務のため陸軍士官学校に潜入。とあることから臨時教官を引き受けてしまう。新任教官として学生たちに挨拶した直後の学生とのやり取り。
学生「教官も戦場経験があるんですよね。たくさん殺しました?僕も将来精鋭部隊に入って英雄になりたいんです。」
デレク・リース「精鋭部隊か。殺した人数を競い合うなんてまるでゲームだな。
そういえばこんな楽しい日があったよ。同じ隊の者が銃撃戦で腹を撃たれたんだ。やつは6時間はらわたを抱えてた。仲間がそいつを背負って救護所まで運んだんだ。ただひたすらその仲間のはらわたを戻してもらおうと必死でな。
戦争はゲームじゃない。命のかかった戦いなんだ。お前ひとりの命じゃない。仲間達のものだ。
お前達の戦いには人類の未来がかかってるんだ!」
学生は声も無く座りうつむいた。
傲慢な輩が高笑いした末の未来。
全てが崩壊し、荒廃した世界。生き残った人々が地下に隠れ、風呂に入ることも無く鼠を捕まえ食する日々。
そのときに漸く後悔する。そうなる前に後悔できる人は少ない。
我々が迎えるかもしれない未来。パラレル・ワールドのひとつ。
我々は今、そのパラレル・ワールドの門の前に立っている。
その門の向こうから声が響く。
「お前達の戦いには人類の未来がかかってるんだ!」
ごまちゃん 2020年11月 9日 (月) 12時20分