ごまちゃんの世界史ノート

私の目的はたった一つ。「日中戦争の阻止」である。故にこのブログを立ち上げた理由も私の行動も、全てここに帰結する。現在の強引な憲法改正論。考えてみてほしい。今すぐやることではない。コロナパニックなどで疲弊した経済、市民生活をどのように回復させるかが急務なのに、なぜ軍事費を過去最大にして、福祉を最小にしているのか。騙されていては全てを失う。故にまずは知ってほしい。

20220702 リアル・桃〇郎

20220702 リアル・桃〇郎

 


妻「あなた、また?」

 

鬼助「だってしょうがないじゃないか、与吉のところのばあちゃん腰壊して、稲作できないってんだから。」

 

妻「でも・・・、あなたまたただ働きでしょ? もうちょっとお金になることしてくれるとねぇ・・・」

 

鬼助「おいら、体がでかくて体力しか自慢がないんだ。うちの畑は十分だから、あとは少しでも皆の役にたたねえとなっ!」

 

妻「あなたって、・・・ねぇ」

 

息子「ただいま。とーちゃん、また人助けしたのか? また寺子屋で先生に褒められて照れくさかったよ。」

 

鬼助「おかえり! ちゃんと勉強してきたか?」

 

息子「ああ、今はエゲレスの時代だよ、とーちゃん! ”I'm proud of you !”だぜ、とーちゃん!」

 

鬼助「なんだそれ? バテレンの言葉か? すげーな」

 

息子「だから、エゲレスだって! この前だって、盗賊を追い返しただろ!」

 

鬼助「とーぞく追い返すと、そんな難しい話になるのか? なんか解らんけどすげーな!」

 

息子「もういいよ、俺いっぱい勉強する。いつか偉くなる!」

 

鬼助「おうがんばれ! それよりかーちゃん、飯にするべ、腹減った」

 


鬼助は見た目は強面で体も大きいけれど、心優しく、皆のために一生懸命手助けもするので周りの人たちから愛されていました。もちろん、家族からも。
周囲の治安もよく、皆で平和に暮らしていました。しかし・・・
平和を望まない一部の人間にしてみれば、目の上の瘤のようなわずらわしい存在でした・・・

 

 

 


桃郎「くそ、またあの村か・・・」

 

雉吉「親分、あそこの村は無理ですぜ。厄介な鬼助がいるかぎり、強盗は。」

 

桃郎「うるせえ! あいつがいるからって安心・安全って結構な小金もち野郎が軒を連ねてやがるんだ。やつら皆殺しにして全部強奪すればかなりな額になる・・・。なんか手はねえものか・・・」

 

藤猿郎「まずは隣村を虐殺することからやりやせんか?」

 

桃郎「猿、今なんと言った? 何故貧乏な隣村をわざわざ殺らなければならないんだ? 金にもならねえのに。」

 

藤猿郎「いや、まず鬼助だと言って、子供を一人さらってくるんでさ。そのあとに村を皆殺しにして、子供を返す。その子供には鬼助のふりをした・・・そうだ犬ノ助がいいな。鬼助の振りをさせて、「俺がお前のとーちゃんもかーちゃんもみんな殺したんだ・・・」と吹き込み、思い込ませる。同じころにその子供の母親のかんざしが鬼助の家の前で見つかり、「鬼助が殺したんだ!!」と騒げば完璧ですぜ・・・」

 

桃郎「おもしれ~な・・・、でその後どーする?」

 

藤猿郎「後は煮ようが焼こうがでさ! 村人すべてに虐殺者だと思い込ませれば、岡っ引きにしょっ引かせるのもいいし、鬼助の家族全員村八分にするのもいい。・・・そうだ、村一番の庄屋を皆殺しにして、鬼助のせいにしては?」

 

桃郎「そうすりゃどのみち鬼助はもう動けねーな・・・ よし、猿、やってみろ。手下(てか)と金は言い分用意する!」

 

藤猿郎「わかりやした。ただ、うまくいった暁にはそれ相応の取り分をもらいやすぜ。」

 


このような非道な盗賊団の思惑通り、隣村は虐殺され、濡れ衣を着せられた鬼助は皆の見ている前でしょっ引かれていきました。残された家族は村人からさんざん謗られ憔悴し、畑は荒れ果て、極貧の生活を余儀なくされました。
数ヵ月後、嫌疑不十分で保釈された鬼助はやっと家族と再会できましたが、以前のような笑顔はもうそこにはありませんでした。

 

 

息子「とうちゃん、おかえり・・・ 寺子屋ね・・ もう行ってないんだ・・・」

 

鬼助「・・・ すまねえ・・・」

 


そこに大挙として襲い掛かった盗賊団、近隣の盗賊にも声をかけ、この豊かな村を襲いました。皆殺しにするためです。一人でも生き残れば、彼らの仕業だとばれるから。もちろん、憎き鬼助を目の敵にして。
鬼助は助からないことを悟りました。数ヶ月の拷問と小食が鬼助の体力を奪っていたからです。鬼助は息子を柿の木の中に押し込み、何があっても出てくるなと厳命しました。
そして数十人を超える盗賊団と戦い、息子の見ている前で惨殺されました。

 

 

桃郎「やっとこいつを始末できたぜ・・・ へへへっ! おい、誰か生き残った奴いねえだろうな?」

 

犬ノ助「たぶん、これ、こいつのつれですぜ、がりがりにやせ細ってたんで、簡単に首が折れやがりましたがね、へへっ」

 

桃郎「よし、このあばら家壊して薪にしてこいつら燃やせ! この村虐殺して行方くらましたのが鬼助ってことにするんだからよ。」

 

鬼助の息子「とーちゃん、・・・ かーちゃん!!」

 

 


運よく鬼助の息子は見つからず、殺されませんでした。全てを失いましたが・・・
このあと、大金を手にした桃郎はその金の一部を賄賂として有力者に流し、全ては鬼助の犯行ということで捜査を終わらせ、後に「鬼退治をした桃〇郎」の主人公として事実を歪曲して後世に名を残しました。

 

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さて、これは初めから終わりまでオール・フィクションです。
しかし、世界史ではこのような「桃〇郎」が異常な数、存在します。「英雄」やら「軍神」と勝手に名乗り後世に名を残しています。

 

究極売国奴ナポレオン・ボナパルト」は50万人のフランス市民を殺すためだけに雇われたごろつきです。それが何故か後世で「英雄」として崇められています。


傀儡売国奴犬「山本五十六」はフランクリン・ロートシルトルーズヴェルト)に言われたとおり太平洋戦争を引き起こし、日本の太平洋艦隊と日本を崩壊させたトリプルS級犯罪者ですが、何故か後世で「軍神」と崇められています。


中南米の罪もない現地人、数千~数万人を虐殺した「クリストファー・コロンブス」は何故か大探検家として偉人というタイトルの絵本になっています。

 

どんなに極悪なことをやっても、勝者だからと自分の行いを美化し、神聖化させた「歴史」がそこら中に散見されます。
極悪人が褒め称えられ、一方、無念の死を遂げた人たちは報われない。こんな理不尽なことがまかり通っています。

 

そしてこれと同じことが日本の報道で繰り返されています。「勘違い」大金持ち野郎に都合がいいように事実を歪曲し、傀儡クズ野郎を「英雄」とし、国民を守るために尽力なされている方々を「オニ」だとして全国に流しています。恥じ入ることもなく。


そのような報道に踊らされて、鬼助を謗るような愚行を犯してはいないでしょうか?その愚行は報われない方々への恥辱となります。
何も考えず顔から火を吹くような屈辱的愚行を犯す前に、まずは冷静に双方の言い分や事実を調べてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

さて、このままだと鬼助の息子があまりにも報われないので、「post-script」致します。

 

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体が大きく豪腕だった父に似て、鬼助の息子は逞しく育ちました。もともと寺子屋でトップクラスの成績だったこともあり、働き者で優秀な鬼助の息子は養子先で懸命に働き、学問を修め、同心(どうしん)となりました。

 

そしてそこで皆に慕われる任侠団体「必〇仕事人」を結成し、裁かれずにいる巨悪を裁き続けました。


クズにはクズのネットワークがあります。闘い続けるうちに、亡き父「鬼助」の敵、桃郎とその取り巻きのアジトを突き止め、仲間と共に乗り込み、めった切りにして全員を惨殺しました。
そしてその後も闘い続けました。父が愛した世にするために。

 

 


~ 2022年07月02日 著 ~